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衛生管理者試験対策!化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針の問題対策

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受験者
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衛生管理者の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」の問題の覚え方を教えて下さい。

衛生管理者試験に出題される「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」について紹介。

衛生管理者で出題される化学物質等による危険性に関する指針の覚え方

衛生管理者で出題される化学物質等による危険性に関する指針の覚え方
衛生管理者試験で出題される化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針の覚え方は、『リスクアセスメントの実施方法』になります。

「リスクアセスメント」とは・・・化学物質の持つ危険性を特定し、労働者の健康障害が生じるリスクを低減させることを検討することです。

化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」にリスクアセスメントについて定められています。

リスクアセスメントの実施方法についてしっかりと覚えましょう。

リスクアセスメントの実施方法

リスクアセスメントの実施方法
衛生管理者試験に頻出するリスクアセスメントの実施方法を紹介します。

リスクアセスメントについては『化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針』に定められております。

衛生管理者試験に頻出するリスクアセスメントは、4つのポイントがあります。

  1. リスクアセスメントの実施時期
  2. 危険性等の特定
  3. リスクの見積り
  4. リスク低減措置

《リスクアセスメントの実施時期》

  • 化学物質の危険性・有害性が変化した時
  • 対象の化学物質を新規に原材料に採用する時
  • 化学物資を取扱う業務で作業方法を新規に採用したり変更した時

《危険性等の特定》

  • 国連公表「化学品の分類及び表示に関する世界調和システム(GHS)」で分類された化学物質等の危険性/有害性
  • 日本工業規格「Z7252」で分類された化学物質等の危険性
  • 日本産業衛生学会の許容濃度
  • 米国産業衛生専門家会議(ACGIH)の時間荷重平均濃度(TLV-TWA)

《リスクの見積り》

ア.化学物質等が当該業務に従事する労働者に危険を及ぼし、又は化学物質等により当該労働者の健康障害を生ずるおそれの程度(発生可能性)及び当該危険又は健康障害の程度(重篤度)を考慮する方法 (ア)発生可能性及び重篤度を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸とし、あらかじめ発生可能性及び重篤度に応じてリスクが割り付けられた表を使用してリスクを見積もる方法
(イ)発生可能性及び重篤度を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等してリスクを見積もる方法
(ウ)発生可能性及び重篤度を段階的に分岐していくことによりリスクを見積もる方法
(エ)ILO の化学物質リスク簡易評価法(コントロール・バンディング)等を用いてリスクを見積もる方法
(オ)化学プラント等の化学反応のプロセス等による災害のシナリオを仮定して、その事象の発生可能性と重篤度を考慮する方法
イ.当該業務に従事する労働者が化学物質等にさらされる程度(ばく露の程度)及び当該化学物質等の有害性の程度を考慮する方法 (ア)対象の業務について作業環境測定等により測定した作業場所における化学物質等の気中濃度等を、当該化学物質等のばく露限界と比較する方法
(イ)数理モデルを用いて対象の業務に係る作業を行う労働者の周辺の化学物質等の気中濃度を推定し、当該化学物質のばく露限界と比較する方法
(ウ)対象の化学物質等への労働者のばく露の程度及び当該化学物質等による有害性を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸とし、あらかじめばく露の程度及び有害性の程度に応じてリスクが割り付けられた表を使用してリスクを見積もる方法
ア又はイに掲げる方法に準ずる方法 (ア)対象の化学物質等に係る危険又は健康障害を防止するための具体的な措置が、有機溶剤中毒予防規則・鉛中毒予防規則・四アルキル鉛中毒予防規則・特定化学物質障害予防規則の規定、並びに、労働安全衛生法施行令の別表第1に掲げる危険物に係る労働安全衛生規則に規定されている場合に、当該規定を確認する方法。
(イ)対象の化学物質等に係る規定が関係法令に規定されていない場合、当該化学物質等のSDS(安全データシート)に記載されている危険性の種類を確認し、当該危険性と同種の危険性を有し、かつ、具体的措置が規定されている物に係る当該規定を確認する方法

《リスク低減措置》

リスク低減措置 優先順位
危険性又は有害性のより低い物質への代替、化学反応のプロセス等の運転条件の変更、取り扱う化学物質等の形状の変更等又はこれらの併用によるリスクの低減 1
化学物質等に係る機械設備等の防爆構造化、安全装置の二重化等の工学的対策又は化学物質等に係る機械設備等の密閉化、局所排気装置の設置等の衛生工学的対策 2
作業手順の改善、立入禁止等の管理的対策 3
化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用 4

衛生管理者の過去問【リスクアセスメント】

衛生管理者の過去問【リスクアセスメント】
衛生管理者試験の過去問で『リスクアセスメント』に関する出題を確認しましょう。

衛生管理者試験は、近年出題傾向が変わり合格することが難しく過去問だけ勉強していると不合格になってしまいます。

どんな人が衛生管理者に不合格になっているのか『衛生管理者に不合格になった!間違った勉強法で不合格になる』で解説しているので同じ間違えをしないようにして下さいね。

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衛生管理者!リスクアセスメント《2020年4月過去問出題》

2020年4月の衛生管理者過去問掲載のリスクアセスメントの問題!

【問15】厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. リスクアセスメントの基本的手順のうち最初に実施するのは、労働者の就業に係る化学物質等による危険性又は有害性を特定することである。
  2. ハザードは、労働災害発生の可能性と負傷又は疾病の重大性(重篤度)の組合せであると定義される。
  3. 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討では、化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用よりも局所排気装置の設置等の衛生工学的対策を優先する。
  4. 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討では、法令に定められた事項を除けば、危険性又は有害性のより低い物質への代替等を最優先する。
  5. 新たに化学物質等の譲渡又は提供を受ける場合には、その化学物質等を譲渡し、又は提供する者から、その化学物質等のSDS(安全データシート)を入手する。
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解答(2)
解説:(1)まず最初に実施すべきはリスクの特定です。(2)「ハザード」とは「負傷や疾病の重大性」です。これに「労働災害発生の可能性」を組合せると「リスク」になります。(3)(4)紹介した頻出項目が出題されています。(5)新たに化学物質等の譲渡や提供を受ける場合には、その化学物質等のSDS(安全データシート)を入手する必要があります。

衛生管理者!リスクアセスメント《2020年10月過去問出題》

2020年10月の衛生管理者過去問掲載のリスクアセスメントの問題!

【問11】厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」において示されている化学物質等による疾病に係るリスクを見積もる方法として、適切でないものは次のうちどれか。

  1. 発生可能性及び重篤度を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸とし、あらかじめ発生可能性及び重篤度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法
  2. 発生可能性及び重篤度を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等する方法
  3. 発生可能性及び重篤度を段階的に分岐していく方法
  4. 対象の化学物質等への労働者のばく露の程度及び当該化学物質等による有害性を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸とし、あらかじめばく露の程度及び有害性の程度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法
  5. 調査の対象とした化学物質等への労働者のばく露濃度を測定し、測定結果を厚生労働省の「作業環境評価基準」に示されている当該化学物質の管理濃度と比較する方法
解答・解説を表示する

解答(5)
解説:(1)~(4)紹介した頻出項目が出題されています。(5)で比較するべきは「管理濃度」ではなく「ばく露限界」です。

衛生管理者!リスクアセスメント《2021年4月過去問出題》

2021年4月の衛生管理者過去問掲載のリスクアセスメントの問題!

【問11】厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」に基づくリスクアセスメントに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. リスクアセスメントは、化学物質等を原材料等として新規に採用し、又は変更するとき、化学物質等を製造し、又は取り扱う業務に係る作業の方法又は手順を新規に採用し、又は変更するときなどに実施する。
  2. 化学物質等による危険性又は有害性の特定は、リスクアセスメント等の対象となる業務を洗い出した上で、原則として国連勧告の「化学品の分類及び表示に関する世界調和システム(GHS)」などで示されている危険性又は有害性の分類等に即して行う。
  3. リスクの見積りは、化学物質等が当該業務に従事する労働者に危険を及ぼし、又は化学物質等により当該労働者の健康障害を生ずるおそれの程度(発生可能性)及び当該危険又は健康障害の程度(重篤度)を考慮して行う。
  4. 化学物質等による疾病のリスクについては、化学物質等への労働者のばく露濃度等を測定し、測定結果を厚生労働省の「作業環境評価基準」に示されている「管理濃度」と比較することにより見積もる方法が確実性が高い。
  5. リスクアセスメントの実施に当たっては、化学物質等に係る安全データシート、作業標準、作業手順書、作業環境測定結果等の資料を入手し、その情報を活用する。
解答・解説を表示する

解答(4)
解説:(1)~(3)紹介した頻出項目が出題されています。(4)比較するべきは「管理濃度」ではなく「ばく露限界」です。(5)リスクアセスメントの実施に当たっては、安全データシート、作業標準、作業手順書、作業環境測定結果等の資料を入手し活用します。

 
各項目の過去問を『衛生管理者試験(第1種・第二種) の過去問題解説!』にまとめています。リスクアセスメント以外の過去問を確認してみて下さい。

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衛生管理者試験のリスクアセスメントについて【まとめ】

衛生管理者の化学物質リスクアセスメントは、下記の手順で行います。

  1. 化学物質による危険性または有害性の特定
  2. 特定された危険性・有害性によるリスクの見積り
  3. リスクの低減措置の内容検討

また厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」を一度目を通しておきましょう。