衛生管理者試験に出題される作業環境測定の覚え方を紹介。
衛生管理者で出題される作業環境測定基準の覚え方
衛生管理者試験で出題される作業環境測定基準の覚え方は、『測定方法と評価方法』になります。
「作業環境測定基準」とは・・・作業環境測定を実施するにあたり、作業場所や取扱物質ごとに、測定の実施時間や測定場所を定めたものを言います。
作業環境測定における測定方法と評価方法についてしっかりと覚えましょう。
作業環境測定における「測定方法」と「評価方法」
衛生管理者試験に頻出する作業環境測定における測定方法と評価方法を紹介します。
作業環境測定基準については、複雑なので過去問と合わせて認識を深めていって下さい。
《測定の分類》
測定方法 | 測定内容 |
---|---|
A測定 | 作業場所全体の有害物質の平均的な空気中濃度を把握するための測定 |
B測定 | 発生源に近い作業位置での有害物質の最高濃度を把握するための測定 |
《管理区分》
作業環境の測定結果の評価は、A測定とB測定のいずれか悪い方の数値で管理区分を決定します。
管理区分 | 測定結果の評価 |
---|---|
第1管理区分 | 作業場所の95%以上の場所で有害物質濃度が管理濃度を超えない状態 |
第2管理区分 | 作業場所の有害物質濃度の平均が管理濃度を超えない状態 |
第3管理区分 | 作業場所の有害物質濃度の平均が管理濃度を超えている状態 |
管理濃度とは・・・作業環境管理の適切性を判断する際の管理区分を決定するための指標として、厚生労働省により物質ごとに設定された濃度のことです。
《総合評価Ⅰ A測定のみを行った場合》
有害物質の濃度 | 管理区分 |
---|---|
➀第1評価値<管理濃度 | 第1管理区分 |
②第2評価値≦管理濃度≦第1評価値 | 第2管理区分 |
③管理濃度<第2評価値 | 第3管理区分 |
- 第1評価値・・・作業場所の空気中の有害物質の実測値のうち、高濃度側から5%に相当する濃度の推定値
- 第2評価値・・・作業場所の空気中の有害物質の算式による平均濃度の推定値
《総合評価Ⅱ A測定とB測定を行った場合》
A測定 | ||||
---|---|---|---|---|
総合評価Ⅰ➀の場合 | 総合評価Ⅰ②の場合 | 総合評価Ⅰ③の場合 | ||
B測定 | ||||
B測定<管理濃度 | 第1管理区分 | 第2管理区分 | 第3管理区分 | |
管理濃度≦B測定≦管理濃度×1.5 | 第2管理区分 | 第2管理区分 | 第3管理区分 | |
管理濃度×1.5<B測定 | 第3管理区分 | 第3管理区分 | 第3管理区分 |
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衛生管理者の過去問【作業環境測定】
衛生管理者試験の過去問で『作業環境測定』に関する出題を確認しましょう。
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衛生管理者!作業環境測定《2019年4月過去問出題》
2019年4月の衛生管理者過去問掲載の作業環境測定の問題!
【問12】厚生労働省の「作業環境測定基準」及び「作業環境評価基準」に基づく作業環境測定及びその結果の評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものである。
- A測定は、単位作業場所における有害物質の気中濃度の平均的な分布を知るために行う測定である。
- B測定は、単位作業場所中の有害物質の発散源に近接する場所で作業が行われる場合において、有害物質の気中濃度の最高値を知るために行う測定である。
- A測定の第二評価値は、単位作業場所における気中有害物質の幾何平均濃度の推定値である。
- A測定の第二評価値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、B測定の結果に関係なく第三管理区分となる。
解答・解説を表示する
解答(4)
解説:紹介した頻出項目から出題されていますが・・・なかなか詳しく解説することが難しい。
衛生管理者!作業環境測定《2020年10月過去問出題》
2020年10月の衛生管理者過去問掲載の作業環境測定の問題!
【問12】厚生労働省の「作業環境測定基準」及び「作業環境評価基準」に基づく作業環境測定及びその結果の評価に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものである。
- A測定は、原材料を反応槽へ投入する場合など、間欠的に大量の有害物質の発散を伴う作業における最高濃度を知るために行う測定である。
- B測定は、単位作業場所における気中有害物質濃度の平均的な分布を知るために行う測定である。
- A測定の第二評価値及びB測定の測定値がいずれも管理濃度に満たない単位作業場所は、第一管理区分になる。
- B測定の測定値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、A測定の結果に関係なく第三管理区分となる。
解答・解説を表示する
解答(1)
解説:紹介した頻出項目から出題されていますが、やっぱり難しいですね。作業環境測定の勉強時間を、他の勉強に充てるのも一つの勉強法ですね。
衛生管理者!作業環境測定《2021年4月過去問出題》
2021年4月の衛生管理者過去問掲載の作業環境測定の問題!
【問19】厚生労働省の「作業環境測定基準」及び「作業環境評価基準」に基づく作業環境測定及びその結果の評価に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものである。
- 原材料を反応槽へ投入する場合など、間欠的に有害物質の発散を伴う作業による気中有害物質の最高濃度は、A測定の結果により評価される。
- 単位作業場所における気中有害物質濃度の平均的な分布は、B測定の結果により評価される。
- A測定の第二評価値及びB測定の測定値がいずれも管理濃度に満たない単位作業場所は、第一管理区分になる。
- B測定の測定値が管理濃度を超えている単位作業場所は、A測定の結果に関係なく第三管理区分に区分される。
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解答(1)
解説:作業環境測定は、難しい!覚えるならオンライン講座で、しっかりと解説を確認するのが良いね!衛生管理者を始めて勉強しているなら『【最新版】おすすめのオンライン講座ランキング【初学者向け】』が参考になるはず。
各項目の過去問を『衛生管理者試験(第1種・第二種) の過去問題解説!』にまとめています。作業環境測定以外の過去問を確認してみて下さい。
衛生管理者試験の作業環境測定について【まとめ】
衛生管理者試験で出題される作業環境測定基準の覚え方は、『測定の分類』と『管理区分』の関わりになります。
《測定の分類》
測定方法 | 測定内容 |
---|---|
A測定 | 作業場所全体の有害物質の平均的な空気中濃度を把握するための測定 |
B測定 | 発生源に近い作業位置での有害物質の最高濃度を把握するための測定 |
《管理区分》
作業環境の測定結果の評価は、A測定とB測定のいずれか悪い方の数値で管理区分を決定します。
管理区分 | 測定結果の評価 |
---|---|
第1管理区分 | 作業場所の95%以上の場所で有害物質濃度が管理濃度を超えない状態 |
第2管理区分 | 作業場所の有害物質濃度の平均が管理濃度を超えない状態 |
第3管理区分 | 作業場所の有害物質濃度の平均が管理濃度を超えている状態 |
作業環境測定基準は、関係する事項が複雑なので参考書・動画などでしっかりと内容を確認していきましょう。