衛生管理者に役員を選任できるか解説!役員が衛生管理者になるには。
- 衛生管理者に役員を選任するメリット
- 衛生管理者に役員を選任するデメリット
- 衛生管理者を外部委託する方法
衛生管理者に役員を選任する
衛生管理者に役員を選任することは可能です。
なぜなら衛生管理者選任条件に役職は、関係ないからです。
本記事は、役員を衛生管理者に選任するときに押さえたいポイント2つ、
- 役員が衛生管理者になるメリットやデメリットは?
- 役員しか衛生管理者資格を持っていない場合の対応は?
を中心に説明していきます。
役員が衛生管理者になるメリット
役員が衛生管理者になるメリットは、3つあります。
- 改善をスピーディに実行
- 経営側が現場の問題点を把握
- 経営者視点を反映(健康経営など)
役員が衛生管理者になることで経営者視点を職場環境に反映できるため、健康経営など時勢に合わせて舵を切れます。
また役員は、発言力と実行力を持っているため、問題への対処がスピーディですね。
健康経営のための変革や改善を、即実行し会社に浸透できる強みがある
役員が衛生管理者になるデメリット
役員が衛生管理者になるデメリットも、3つあります。
- 実務が疎かになる
- 労働者視点が反映されにくい
- 退任や任期満了の可能性がある
現場の意見である労働者視点が反映されにくくなります。なぜなら経営者視点での効果が高い改善が優先となり、現場の意見改善までには時間がかかってしまいます。
また役員は、多忙なので衛生管理者の実務である週1回の定期巡視や相談窓口対応など十分対応することが難しいでしょう。
さらに業績次第では最悪の場合、株主総会で即日退任!ということもあり得ます。
安定的な衛生管理者業務運営には不向き
役員個人の資質による所は大きいですが、メリット・デメリットを踏まえ選任した方が良いでしょう。
役員しか衛生管理者資格を持っていなければ!外部委託も視野に
役員しか衛生管理者資格を持っていなければ、外部委託も視野に入れましょう。
特に、以下の場合は外部委託を検討してよいかもしれません。
- 社員の離職率が高い
- 実務に割く時間がない
また外部委託の検討材料として、メリットとデメリットもお伝えします。
- 柔軟に配置できる
- 退職や休職に左右されない
- 知識や経験豊富な人を選任できる
- 14日以内の選任期限に縛られない
- 費用が発生する
- 社内で衛生管理者が育たない
- 委託先が更新しないこともある
- 個人情報が社外の人の目に触れる
「役員しか衛生管理者資格を持っていないから仕方がなく選任する」場合は、外部委託で解決することをおすすめします。
衛生管理者を役員以外で外部委託する方法
衛生管理者を役員以外で外部委託する方法を、ステップごとに見ていきましょう。
Step1:外部委託可能か確認する
衛生管理者を外部委託できるかチェックポイントは3つです。
- 事業所に常駐
- 継続的に雇用され、実務に従事
- 業種が金融・保険・サービス・情報通信業のいずれか
これら全てを満たせば「外部委託可能」です!
衛生管理者を外部委託できる条件については『衛生管理者を外部委託する方法!外部委託で衛生管理者を柔軟に配置』に詳しく書いてあります。
Step2:外部委託先(派遣会社)を選定する
衛生管理者の委託先を選びます!
取引中の派遣会社などに尋ねるのもいいですが、派遣会社マッチングサービスを使うのが一番手っ取り早いでしょう。
Step3:契約を結ぶ
委託先が決まったら契約を結びます。契約時の注意点3つは特に気をつけてください。
- 必ず実務をさせる
- 見合った報酬にする
- 職場の特性を考慮する
選任される人が実務をこなさない、名ばかり委託は法律違反です。また職場の特性を考慮し、業務に見合った報酬を支払いましょう。
《職場の特性の例》
女性中心の事業所に男性を派遣 → 健康診断結果や相談がしにくい
衛生管理者は社員に資格取得させる
一時的であれば役員を衛生管理者に選任する方法もありますが、やはり衛生管理者は社員に資格取得させましょう。
社員に資格取得を促進する施策として、
- 資格手当を支給する
- 資格手当をアップする
- 衛生管理者講習を開催する
- 衛生管理者の勉強方法を案内する
などがあります。
外部委託に頼らず会社や職場を一番理解している社員たちを衛生管理者い選任すれば、より良い職場環境がきっと実現できます。
ちなみに資格手当の相場については『衛生管理者の資格手当!一般的な手当相場と衛生管理者の難易度』で紹介!なるべく高く資格手当支給の設定をして下さいね。
衛生管理者に役員を選任について【まとめ】
役員を衛生管理者に選任することは出来ます。
衛生管理者資格を役員しか取得していないから、仕方なく『役員を衛生管理者に考えている』のであれば外部委託も視野にいれましょう。
契約中の派遣会社に確認してもいいですが、派遣会社紹介サービスを使うのが色々と簡単です。