衛生管理者試験に出題される酸素欠乏症等防止規則について!どこを覚えれば良いか紹介。
- 衛生管理者出題の酸素欠乏症等防止規則
- 酸素欠乏症等防止規則の過去問題
- 衛生管理者の過去問まとめ!
衛生管理者で出題される酸素欠乏症等防止規則
衛生管理者試験で出題される酸素欠乏症等防止規則について、しっかりと理解していきましょう。
「酸素欠乏症等防止規則」とは・・・労働安全衛生法の規定に基づき、及び同法を実施するため、酸素欠乏症防止規則を次のように定める。
事業者は、酸素欠乏症等を防止するため、作業方法の確立、作業環境の整備その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
酸素欠乏症等防止規則の定義
酸素欠乏症等防止規則の問題で、覚えること!
- 海水が滞留しており、もしくは滞留したことのある熱交換器、管、暗きょ、マンホール、溝もしくはピツトまたは海水を相当期間入れてあり、もしくは入れたことのある熱交換器等の内部
- し尿、腐泥、汚水、パルプ液その他腐敗し、または分解しやすい物質を入れてあり、または入れたことのあるタンク、船倉、槽、管、暗きよ、マンホール、溝又はピツトの内部
第二種酸素欠乏危険場所は、酸素濃度の他に硫化水素の濃度にも留意する必要がある為、危険度が増す場所となっている。
酸素欠乏症等防止規則の防止措置
作業 | 防止措置 |
---|---|
作業環境測定 | 作業環境の測定は、作業開始前に行います。第一種酸素欠乏危険作業では、『酸素濃度』。第二種酸素欠乏危険作業では、『酸素濃度』『硫化水素濃度』を測定。そして測定記録は、3年間保存する。 |
換気保護具 | 換気することが困難な場合は、同時に就業する労働者数と同数以上の空気呼吸器、酸素呼吸器または送気マスクを備える。なお換気の際には、純酸素を用いてはならない。 |
保護具点検 | 保護具等は、作業開始前に点検する。 |
人員点検 | 入場および退場の際に人員を点検する。 |
特別教育 | 酸素欠乏危険作業に従事する労働者には、特別の教育を実施しなければならない。 |
監視人等 | 酸素欠乏危険作業に従事させる時には、異常があった時に通報するものを置くなどの措置を講じる。 |
退避 | 酸素欠乏等のおそれが生じた時は、ただちに作業を中止し、労働者をその場から退避させる。 |
作業環境測定と保護具の点検は、作業開始前に点検しないと何の意味もないですよね!開始前にやることが重要です。
衛生管理者の過去問【酸素欠乏症等防止規則】
衛生管理者試験の過去問で『酸素欠乏症等防止規則』に関する出題を確認しましょう。
衛生管理者試験は、2016年度以降出題傾向が変わり難易度が上がってきています。
昔は、過去問を繰り返し勉強していれば衛生管理者に合格できましたが、それでは近年の試験に対応できません。
衛生管理者の出題傾向については『衛生管理者試験が変わった!過去問だけやっていると問題解けない』で書いていますので、間違った勉強方法をしないようにして下さい。
衛生管理者!酸素欠乏症等防止規則《2017年10月過去問出題》
2017年10月の衛生管理者過去問掲載の酸素欠乏症等防止規則の問題!
【問8】酸素欠乏症等の防止等に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。ただし、空気呼吸器等とは、空気呼吸器、酸素呼吸器又は送気マスクをいう。
- 第一種酸素欠乏危険作業については、その日の作業開始後速やかに、当該作業場における空気中の酸素の濃度を測定しなければならない。
- 酸素欠乏危険作業に労働者を従事させる場合で、当該作業を行う場所において酸素欠乏等のおそれが生じたときは、直ちに作業を中止し、労働者をその場所から退避させなければならない。
- 酸素欠乏症等にかかった労働者を酸素欠乏等の場所において救出する作業に労働者を従事させるときは、当該救出作業に従事する労働者に空気呼吸器等を使用させなければならない。
- タンクの内部その他通風が不十分な場所において、アルゴン等を使用して行う溶接の作業に労働者を従事させるときは、作業を行う場所の空気中の酸素の濃度を18%以上に保つように換気し、又は労働者に空気呼吸器等を使用させなければならない。
- 労働者が酸素欠乏症等にかかったときは、遅滞なく、その旨を当該作業を行う場所を管轄する労働基準監督署長に報告しなければならない。
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解答(1)
解説:酸素欠乏危険作業の測定を、作業開始“後”速やかに行っても何の意味もありません!作業環境の測定と保護具の点検は、作業開始前に行いましょう。
衛生管理者!酸素欠乏症等防止規則《2020年4月過去問出題》
2020年4月の衛生管理者過去問掲載の酸素欠乏症等防止規則の問題!
【問8】酸素欠乏症等防止規則に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。
- 第一種酸素欠乏危険作業を行う作業場については、その日の作業を開始する前に、当該作業場における空気中の酸素の濃度を測定しなければならない。
- 第二種酸素欠乏危険作業を行う作業場については、その日の作業を開始する前に、当該作業場における空気中の酸素及び硫化水素の濃度を測定しなければならない。
- 海水が滞留したことのあるピットの内部における作業については、酸素欠乏危険作業主任者技能講習を修了した者のうちから、酸素欠乏危険作業主任者を選任しなければならない。
- 酸素又は硫化水素の濃度が法定の基準を満たすようにするため、酸素欠乏危険作業を行う場所の換気を行うときは、純酸素を使用してはならない。
- 爆発、酸化等を防止するため、酸素欠乏危険作業を行う場所の換気を行うことができない場合には、空気呼吸器、酸素呼吸器又は送気マスクを備え、労働者に使用させなければならない。
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解答(3)
解説:海水が滞留したことのあるピットは、第二種酸素欠乏危険場所になります!危惧することは、『酸素濃度』と『硫化水素濃度』ですので、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習を修了した者から選任しましょう。
衛生管理者!酸素欠乏症等防止規則《2020年10月過去問出題》
2020年10月の衛生管理者過去問掲載の酸素欠乏症等防止規則の問題!
【問7】酸素欠乏症等防止規則に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- し尿を入れたことのあるポンプを修理する場合で、これを分解する作業に労働者を従事させるときは、指揮者を選任し、作業を指揮させなければならない。
- 汚水を入れたことのあるピットの内部における清掃作業の業務に労働者を就かせるときは、第一種酸素欠乏危険作業に係る特別の教育を行わなければならない。/li>
- 爆発、酸化等を防止するため、酸素欠乏危険作業を行う場所の換気を行うことができない場合には、空気呼吸器、酸素呼吸器又は送気マスクを備え、労働者に使用させなければならない。
- タンクの内部その他通風が不十分な場所において、アルゴン等を使用して行う溶接の作業に労働者を従事させるときは、作業を行う場所の空気中の酸素の濃度を18%以上に保つように換気し、又は労働者に空気呼吸器、酸素呼吸器若しくは送気マスクを使用させなければならない。
- 第一種酸素欠乏危険作業を行う作業場については、その日の作業を開始する前に、当該作業場における空気中の酸素濃度を測定しなければならない。
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解答(2)
解説:汚水を入れたことのあるピットは、第二種酸素欠乏危険場所になります。
各項目の過去問を『衛生管理者試験(第1種・第二種) の過去問題解説!』にまとめています。酸素欠乏症等防止規則以外の過去問を確認してみて下さい。
衛生管理者試験の酸素欠乏症等防止規則について【まとめ】
衛生管理者試験の酸素欠乏症等防止規則について
- 海水が滞留しており、もしくは滞留したことのある熱交換器、管、暗きょ、マンホール、溝もしくはピツトまたは海水を相当期間入れてあり、もしくは入れたことのある熱交換器等の内部
- し尿、腐泥、汚水、パルプ液その他腐敗し、または分解しやすい物質を入れてあり、または入れたことのあるタンク、船倉、槽、管、暗きよ、マンホール、溝又はピツトの内部
酸素欠乏症等防止規則は、幅広い出題がされるのでしっかりと知識を得られる手段で勉強することをおすすめします。